遊びを学ぶ!プレーパークせたがや

1.子どもが外で元気に遊ぶ。その普通を取り戻すために。

いま、子どもから遊びが奪われている。

小学生の8割が、外遊びをしていない。

最新の調査報告によると、小学生のおよそ8割が、平日放課後全く外で遊んでいません。この深刻な遊び不足は、なぜ起こっているのでしょうか?

塾やお稽古で忙しい。ゲームの方が楽しい。少子化で一緒に遊べる友達も減っている。さまざまな原因があるでしょう。

しかし、私たちが最大の問題だと考えているのは、社会が子どもの遊びに対する寛容さをなくしていることです。

禁止看板だらけの公園の裏にあるもの。

最近、マスコミなどでも話題となっている公園の禁止看板。
ボール遊び、花火などが定番ですが、大きな声の禁止などの看板も目立ちます。また遊具の遊び方を細かく規定したり、子ども用遊具を撤去し、健康遊具を設置する公園も増えています。

これらの原因はもちろん、苦情です。
苦情は大きく分けると2 種類あって、地域の方から騒音に対して、保護者の方から安全性に対して申し立てられます。
一方で、子どもはもちろん公に抗議する手段を持たず、かくして子どもが何もできない公園が生まれます。

そして、もちろん問題は公園だけではありません。

そもそも、子どもの遊び場は地域だった。

少し前まで、子どもは道路で、お寺の境内で、他人の家の庭先で遊ぶものでした。
路地や空き地で野球したり、よその家の塀の上で平均台ごっこをしたり、時にはマンションの屋上に忍び込んだり…。要するに地域のどこででも遊んでいて、住宅街には子どもの声が常に響いていたものです。

しかし、現在では公園の子どもの声でさえ、クレームにより禁止されるのです。昔のように子どもがまちでちょっと騒げば、警察が来ることさえ珍しくありません。

「それは時代が変ったからだ」と言う人もいるでしょう。しかし、どんなに時代が変っても子どもは裸で生まれてきます。人間も生き物の一つである以上、育ちに必要な経験や環境が、そんなに変わるはずはありません。

子どもは、大きな声を出し、体を動かし、好奇心のままに振る舞う、要するに自由に遊ぶことが不可欠なのです。


子どもが、いきいき遊べるまちをつくる。

世田谷区のプレーパークのルーツは1970年代に子育てをしていた親たちが、我が子の遊び環境を疑問に思い、海外で実践されていた冒険遊び場を開いたことです。

現在もその基本は変わりませんが、当時と比べても格段に子どもの遊びを取り巻く環境は悪化しており、区内に4つしかないプレーパークだけが充実しても、今の子どもの遊び不足は到底解消できません。

NPO 法人プレーパークせたがやのミッションは「子どもが、自由にいきいきと遊べる社会をめざして」です。

プレーパークを中心に、地域の公園に遊びの出前をするプレーカーやプレーリヤカーなど、さまざまな活動を通じて区内の遊び環境を豊かにし、また全国で同じ志を持って活動する他団体などへの、ノウハウ提供・人材派遣などの支援を行っています。

ぜひあなたも、共に考え・行動する仲間になってください。